医学をもっとわかりやすく

医学についてわかりやすく説明するサイトです

脳卒中

くも膜下出血 慢性期管理

投稿日:2018年12月8日 更新日:

くも膜下出血 慢性期

くも膜下出血で発症して2週間がすぎると慢性期管理に移ります。発症してから2週間がすぎるまでに、再出血や脳梗塞などが起きるかどうかにもよりますが、その時点でどれくらいの症状があるかによってその後の経過が異ってきます。
後遺症がなく治る確率は3割位で、その3割に入った患者さんはどんどんご飯を食べて体力をつけてもらい、自分で歩いたり日常生活ができるくらい動けるようになれば自宅に退院できます。

 

リハビリテーション

何らかの後遺症が残った場合はリハビリテーションを行います。意識障害、麻痺、失語などの機能障害の程度によって、回復する可能性が高い患者さんは回復期リハビリテーションを1−3ヶ月行い、後遺症が残りながらもなるべく自力で日常生活が送れたり、仕事に復帰したりできるように訓練を行います。病院によっては回復期リハビリテーションができる病院もありますが、なければ回復期リハビリテーション専門の病院に転院することになります。
後遺症の程度が重く、自力で生活するのが困難な場合は介護保険などをケースワーカーさんを交えて相談します。退院後の行き先としては、自宅で介護を受けながら生活するか、施設に入所して生活するかになります。なにかしらの医療行為が必要な状態であれば、療養型病院に転院という選択肢もあります。
また、慢性期の時期になると正常圧水頭症という合併症が起こることがあります。これについては後日説明したいと思います。

 

 

 
 

脳梗塞 脳出血 くも膜下出血【電子書籍】[ 高木 誠 ]

価格:1,555円
(2018/12/10 15:23時点)
感想(0件)

脳出血・くも膜下出血診療読本 [ 豊田一則 ]

価格:7,128円
(2018/12/10 15:23時点)
感想(0件)

-脳卒中
-, ,

執筆者:


  1. […] くも膜下出血の慢性期についてはこちら […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

内頚動脈狭窄症について

内頚動脈狭窄症 脳を栄養する血管は前後に2本ずつあり、前2本が内頚動脈、後ろの2本が椎骨動脈です。そのうち内頚動脈が狭くなる病気が内頚動脈狭窄症です。   原因 狭くなる原因は、動脈硬化によ …

no image

Infundibular dilatation 漏斗状拡張

Infundibular dilatation(漏斗状拡張)とは一見動脈瘤と思いきや実は先から血管の枝が出ていて、「動脈瘤ではなく血管の分岐部の膨らみでしたね」というやつです。 基本的には破裂する心配 …

くも膜下出血 水頭症の治療について

今回はくも膜下出血の慢性期の合併症である正常圧水頭症の治療について書きたいと思います。   水頭症 正常圧水頭症は、髄液という頭の中のお水が脳内の脳室というスペースに溜まって症状を出す病気で …

脳出血の予防

今日は脳出血の予防について書きたいと思います。   脳出血の原因 脳出血の原因のほとんどは高血圧によるものとされています。血圧が高いと脳の血管が変化して脆(もろ)くなります。そこに圧がかかり …

めまい

めまい めまいの患者さんは救急車で来られることも多く、患者さん自身もつらい症状です。めまいに伴って吐いたり、吐かなくても強い吐き気を伴う場合が多いです。   めまいの種類 めまいと一言でいっ …

ピンクゼリーがすごいって知ってる?

一人目は男の子だったから二人目は女の子がいいなあ。。
そう思っているお母さん

産婦人科医が共同開発した女の子を産み分けるゼリーがあるんです!

気になる方はこちらから



ヤフーショッピング

研修医のおすすめ本

研修医におすすめの病棟管理の参考書

病棟指示と頻用薬の使い方 決定版 [ 松原 知康 ]

 

病棟指示と頻用薬の使い方 決定版 [ 松原 知康 ]

価格:4950円
(2025/3/26 14:13時点)
感想(0件)

お名前ドットコム

よろしければクリックお願いします↓

よろしければクリックお願いします↓
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ