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がんの頭蓋内硬膜転移

投稿日:2019年5月23日 更新日:

がんの硬膜転移について勉強したことをまとめました。

疫学など

がんの硬膜転移は進行がんの剖検の9%に認めると言われている。
年齢 中間値59歳
KPS 中間値80
原発の診断から硬膜転移が見つかるまでの期間 中間値36.6ヶ月
原発巣→乳がん、前立腺がん、肺がん、頭頚部がん、血液がん
症状→頭痛、神経症状(視症状、意識変容、けいれん)。11%は無症状。

画像

56%は硬膜の単独病変、25%はびまん性の硬膜病変
場所→頭頂部36%、前頭部32%、後頭蓋窩11%
44%にdural tail sign
53%に脳浮腫を伴う脳圧迫、34%に脳浸潤を認めた。

硬膜病変のパターン

骨からの硬膜浸潤が61%、血行性転移が33%

治療

外科的切除25% 全摘63% 部分摘出37%
摘出のみ17%、摘出+局所照射37%、摘出+全脳照射13%、摘出+化学療法33%

予後

PFS中間値3.7ヶ月 OS中間値9.5ヶ月(脳転移4−6ヶ月、髄膜癌腫症2ヶ月)
82%が病変の進行を認めた 全身病変49% 頭蓋病変30%、全身+頭蓋病変21%
再発パターン→同部位の硬膜86%、もととは離れた硬膜37%、脳実質41%、軟膜6%
予後不良因子→低いKPS、肺がん
予後良好因子→化学療法

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