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てんかんの薬、ちゃんと効いてる?「血中濃度の検査」で安心できること

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てんかんの薬、ちゃんと効いてる?「血中濃度の検査」で安心できること

てんかんの治療では、お薬をきちんと飲み続けることがとても大切です。

でも…

  • 薬を飲んでいるのに、発作が出てしまう
  • 最近、眠気やフラフラがひどい
  • 高齢の家族が薬を飲んでいるけど、本当に合っているのか心配

そんなときに役立つのが、「血中濃度の検査」です。

この記事では、てんかんの患者さんやご家族に向けて、この検査についてわかりやすく説明します。


1. 血中濃度の検査ってなに?

てんかんのお薬は、血液の中の「濃さ(血中濃度)」が「ちゃんと効くかどうか」や「副作用が出るかどうか」に大きく関係しています。

  • 濃さが足りない → 発作が止まりません
  • 濃さが強すぎる → 副作用が出やすくなります

そのため、必要に応じて血液検査で薬の濃さを調べるのが「血中濃度の検査」です。


2. どんな人におすすめ?

以下のような方は、主治医に相談してみてください:

  • 薬を飲んでいるのに発作が続く
  • 副作用(眠気、ふらつきなど)が心配
  • 高齢の方や、肝臓・腎臓が心配な方
  • 他の薬と一緒に飲んでいて影響が気になる
  • 「薬がちゃんと効いているか知りたい」と思っているご家族

3. どのお薬で検査するの?

薬の名前 よく使われる商品名 検査の必要性 特徴
バルプロ酸 デパケン、セレニカなど ◎ よく検査される 効果と副作用のバランスを見たい
フェニトイン アレビアチンなど ◎ 検査が大事 中毒になりやすい
カルバマゼピン テグレトール ◎ よく検査される 体質によって効き方が違う
ラモトリギン ラミクタール △ 必要なときだけ 副作用や相互作用がある場合に
レベチラセタム イーケプラ × 検査は基本不要 比較的安定して効く
ペランパネル フィコンパ × 一般的には不要 特殊な場合に測定することも

4. 検査ってどうやるの?

  • 病院での採血で調べます
  • 次の薬を飲む直前に血を採るのが理想です
  • 結果は数日〜1週間でわかります
  • 一部のお薬では健康保険が使えます

5. 検査でわかること

  • 薬が効いている量かどうか
  • 副作用が出にくい量かどうか
  • 自分に合ったちょうどいい量を見つけるサポートになります

6. ご家族の方へ:高齢者のてんかん治療では

高齢の方は、肝臓や腎臓の働きが弱くなっていることがあります。

  • 少ない量でも副作用が出やすい
  • 他の薬との飲み合わせに注意が必要

血中濃度を確認することで、安全に治療を続けられる助けになります。


7. よくある質問

Q. 何回も検査が必要ですか?
→ 多くは最初の調整期だけで、落ち着けば繰り返しません。

Q. 費用はどのくらい?
→ バルプロ酸などは保険が使え、3割負担で約1,000円前後です。

Q. 血中濃度が正常でも発作が出ることは?
→ あります。人によって効く濃さは異なるため、数値と症状の両方を見る必要があります。


まとめ

てんかんの薬は、「飲んでいれば安心」というものではありません。

その人に合った“ちょうどいい濃さ”がとても大切です。

発作が止まらなかったり、副作用で困っているときは、ぜひ主治医や薬剤師に相談してみてください。


この記事は、脳神経外科専門医の監修のもと執筆されました。

-てんかん, 機能外科, 脳神経外科

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